【進撃の巨人】 never ending dream R18
第26章 永久に碧く~守りたい~●
“サラちゃん、花は好き?”
壁外調査の疲れからか、一瞬にして深い眠りへと落ちたサラは、夢の中で優しく微笑むクレアと出会った。
色とりどりの花が咲く中庭の花壇の前。
花の手入れをしながらクレアは歌う。
泣かないで恋人よ
君の涙をすくうよ
心を無くし
倒れてしまっても
僕だけは
君のことを知っている
曇りガラスを通して見ているような、ぼんやりとしたクレアの後ろ姿。
背中で羽ばたく自由の翼。
腰まである艶やかな栗色の髪が、風に優しく揺れている。
夢の中、そんなクレアの後ろ姿に話し掛けようと近付いた…その時だった。
団長室のドアが開く音がした。
その音に目を覚ましたサラは、うっすらと瞳を開き、開け放たれたドアへと視線を向ける。
廊下からは冷たい空気が流れ込み、団長室に置かれたランプの明かりが、来訪者の足元をわずかに照らしていた。
こんな夜中に、一体誰だろう…。
サラはぼんやりとした意識の中、ゆっくりと視線を上げる。
そこには…
呆然とした表情を浮かべたミケが立っていた。
裸で重なり合いながら横たわる2人の姿は、ミケにとってどんなに残酷であっただろうか。
サラの丸い胸に顔をうずめながら眠るリヴァイ。
そんなリヴァイを愛おしそうに抱き締めるサラ。
目の前に現れた光景に驚き、ミケはドアノブを握り締めたまま、ただ立ち尽くしていた。