【進撃の巨人】 never ending dream R18
第26章 永久に碧く~守りたい~●
「泣いてなんかいない…。」と言うサラの身体を抱き起こし、唇を塞ぐようにリヴァイはキスをした。
サラもリヴァイの首へと腕をまわし、突然の口付けに応える。
瞳を閉じ、唇を重ね、舌を絡ませ合う。
しつこいほど濃厚なキス。
心まで深く差し込まれるような激しいキス。
人類最強とうたわれるリヴァイもまた、作戦が失敗に終わった事による絶望感からなのか、それとも仲間を失った喪失感からなのか…サラの温もりを強く求めているように思えた。
「…んっ…リヴァイ。
どうして…君がここにいるんだ?」
頭を強く押さえつけられ、激しく舌を絡みとられる。
そんなリヴァイの熱い口付けに目眩を起こしながら、サラはそっと問い掛けたが、やはりその言葉に応えが返ってくる事はない。
壁外調査帰還後、リヴァイとエレンは真っ直ぐ古城に向かったはずだった。
数日後には、エレンの身柄を憲兵団へ引き渡すため、調査兵団の主要幹部が王都へと招集される。
それまでは旧調査兵団本部の古城で待機するよう、サラはリヴァイに命じていた。
それなのに、なぜリヴァイがここにいるのだろうと、サラは甘く激しい口付けの中で思う。
兵士である以上、上官の命令は絶対だ。
それを破るなど、あってはならない事。
しかし…今のサラにそれを叱りつける余裕などなく、ただリヴァイの甘く淫らな口付けに従う事しか出来ない。
やがて、リヴァイの指先がサラの丸い胸をシャツ越しになぞり出した頃、先ほどまでの絶望感や喪失感が、強い性的興奮へと変わっている事に気が付いた。
瞳を閉じれば、壁外に倒れた仲間の顔ではなく、しかめ面をしたリヴァイの顔が浮かんでくる。
どうか、このまま…リヴァイに夢中でいさせて欲しいと、サラは心の中で祈り続けた。
それは、あまりにも残酷な現実から逃れようと、心が助けを求めているかのようだった。