• テキストサイズ

【進撃の巨人】 never ending dream R18

第26章 永久に碧く~守りたい~●


「…“お母さん”なんて、呼べるわけないのにね…。」



「あぁ。
ただ…幸せそうな父親の顔を見て、俺は安心したんだ。

新しい家庭を築いてほしいと、心からそう思った。」



「死んだ母さんを裏切った…
そんな風には思わなかったの?」



「そんな事は思わない。

これで母親も安心出来るだろうと思った。
父親は…本当に何も出来ない人だったからな。」



「そう…。」





“私は思ったよ。”



心の中で私はそうつぶやく。





父とクレアの関係を知ってしまったあの日。



あの時の私は、2人の関係を許してしまったら、愛する母を裏切るような気がしたのだ。





「お前はどうなんだ?
調査兵団団長である父の影響か?」



ミケがそう問い掛ける。



「私はただ…

愛する家族を守りたかった。

大切な人を守りたかった。

もう、誰も死なないように…。

だから…強くなりたかったんだ。」





私の言葉に、ミケは「そうか。」と言った。



テーブルの上に置かれた手持ちランプの薄明りをたよりに、教本のページをパラパラとめくる。



こうして夜の食堂にやってくるのは、座学の勉強のためだとミケは言っていたが、本当はいつも私の話し相手になってくれていた事に、何となくだが私は気付いていた。




/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp