【進撃の巨人】 never ending dream R18
第25章 永久に碧く~交差~
ソファーに深く腰掛け、背もたれに身体を預けるミケの膝の上へサラは跨がる。
濡れた瞳で見つめ合い、どちらからともなく唇を重ねた。
先ほどよりも深い深いキス。
甘い吐息をもらしながら呼吸をする度、ミケの唇からは先ほどよりも強く煙草の匂いがした。
「…いつから…煙草を吸うようになったんだ?」
唇をそっと離し、サラはそう問い掛ける。
「…リヴァイが…お前の部屋に来るようになってからだ…。」
そう答えると、ミケは再びサラの唇を奪った。
互いに唇を割り、舌と舌を抱き合わせる。
心を解きほぐしていくような、優しく甘い舌使い。
まるで、壊れやすく繊細な物に触れるかのようなミケのキス。
決して結ばれる事のない女に心を捧げ続けた男のキス。
そんな切ないキスを、サラは心と身体で深く受け止めた。
「…ぁんっ。」
ミケの温かい手が、シャツ越しにサラの胸へと触れた。
キスと同じように、胸の先端を優しく刺激する指先。
サラはミケの唇に口付けながら、自らジャケットを脱ぎ捨てる。
胸へと当てられたミケの手を誘導していくように、優しく手を重ねた…その時だった。
「…サラ…すまない。」
重なる手を振り解き、ミケはサラの身体を引き離した。
「…ミケ?」
そう問い掛けるサラから視線をそらし、ミケはうつむく。
「…すまない、やはり俺には出来そうもない。」
申し訳なさそうにポツリとつぶやくミケは、自分の不甲斐なさを恥じるような複雑な表情を浮かべていた。
「そう言うと思ってたよ。」
サラはミケの頬に触れながら、ふふっと小さく笑ってみせる。
「あぁ、こんな事…本意ではない。」
ミケは床に落ちたジャケットを拾い、サラの肩へ優しく掛けた。