【進撃の巨人】 never ending dream R18
第25章 永久に碧く~交差~
「冷やした方がいい。」と、ミケは冷たい水で絞ったタオルを持ってきてくれた。
私はそれを瞼に当てながら、「ありがとう。」と微笑む。
しかし、右の瞼は腫れ上がり、既に開く事すら出来なくなっていた。
明日の訓練では、キースと顔を合わせる事になる。
どうやって誤魔化せばいいのだろう。
絶対に、キースには知られたくない。
そんな事を考えていた、その時だった。
「サラ!!いるか!?」
ひどく慌てた声と共に、食堂のドアがバンッと勢いよく開け放たれた。
そこへ現れたのは、先ほど兵舎の部屋で私が暴行される姿をただ傍観していた男子兵士数名と、青ざめた顔をしたキースだった。
傍観していた男子兵士が、キースに事情を説明したのだろう。
「サラ!!
誰にやられたんだ!?」
椅子に横たわる私を見付けるなり、キースが激しく詰め寄ってきた。
私はタオルで顔を覆いながら、「転んだだけです。」と嘘をつく。
しかし、キースは「そんなはずないだろ!?」と、私の手からタオルを奪い取った。