【進撃の巨人】 never ending dream R18
第25章 永久に碧く~交差~
「東洋人。」
「奴隷の子供。」
食堂を出ると、その場に集まっていた5~6人の男子兵士が、私に向かって口々に汚い言葉を浴びせてきた。
「東洋人の女がどうしてこんな所にいるんだ?」
「俺達にヤられに来たのか?」
何も言い返さない私に、男子兵士達はヘラヘラと笑いながら近寄ってくる。
4、5日前から毎晩のように、夕食を終えた私を待ち伏せる男子兵士達。
全く反応を示さない私に、苛立ちを感じはじめていたのだろう。
私がその場を立ち去りさえすれば事なきを得ていたのだが、この日はなぜか、兵舎の部屋へ戻ろうとする私を、「逃げるんじゃねぇよ。」と、1人の男子兵士が追い掛けてきた。
「お前も父親そっくりで逃げる事しか出来ねぇんだな。」
今まで“東洋人”である事に対して罵っていた男子兵士達であったが、今度は父の事を蔑むような発言を浴びせてきた。
父の事を罵倒され、私は思わず立ち止まってしまう。
そんな私に、男子兵士は嬉しそうにこう言った。
「お前の父親は巨人から逃げる事しか出来ねぇ、腰抜けだ。
それでも調査兵団の団長か?
調査兵団の団長なら、立派に巨人に食われてこいよ。」