• テキストサイズ

【進撃の巨人】 never ending dream R18

第7章 出会い~選択~


サラの手のひらに刃が食い込む。
流れ出した血液は手首を伝い、サラの白いシャツの袖を紅く染めた。



「生存者はお前だけか?

奇行種の群れをたった1人で?」

サラがリヴァイに尋ねる。



刃の力が増す。
それが答えだろう。



サラは、ジャケットの内ポケットからある物を取り出し、リヴァイの足元へと投げつけた。



「ロヴォフの横領に関する証拠書類…そのダミーだ。」



リヴァイの足元にばらまかれた書類は、水たまりに混じる血によって紅く色を変えた。



「てめぇ…知っていたのか?

そこまで知っていて何故、俺達を兵団に入れた?」

刃の力が更に増した。



「1つは、お前達が優れた戦力だからだ。

もう1つは、取引相手のお前達を利用して、ロヴォフに揺さぶりをかけるためだった。

しかし…もうその必要は無い。

本物の書類は今頃、ダリス・ザックレー総統の手元にある。



ロヴォフはもう終わりだ。」



サラの言葉に、リヴァイの表情が歪んでいく。

「くだらない駆け引きに巻き込まれたもんだ…。

てめぇを…殺す。」




リヴァイはサラの手のひらに刃をねじ込む。
冷たい三白眼には、涙が溢れていた。



サラは刃を強く握り締め、ゆっくりと立ち上がる。
サラの血液は刃を伝い、リヴァイの手元をも紅くした。



サラの青い瞳がリヴァイを凝視する。



「現実をよく見ろ!!
お前の目は節穴か!?

お前の力は人類にとって必要なんだ!!」



そう言うとサラは握り締めていた刃を、自ら首もとへと添え当てる。

首筋から血液が流れ出す。



リヴァイの瞳が大きく見開いた。





/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp