【進撃の巨人】 never ending dream R18
第25章 永久に碧く~交差~
目を覚ました時には、兵舎のベッドの上だった。
ガヤガヤと騒がしい兵舎の大部屋。
外は既に暗く、兵服から私服へと着替えた女子兵士達が、ランプの明かりの中でおしゃべりに夢中になっていた。
私は二段ベッドの上段から、ゆっくりと身体を起こす。
ヒリヒリとした頬の痛みは、以前メラニーに叩かれた時とは比べ物にならないほどだ。
気を失うほどの痛みだったのだから、当然だろう。
しばらくは食事をするのにも苦労しそうだと、私は左の頬を押さえながらそう思った。
「やぁ、気が付いたかい?」
そう声を掛けられ、私はベッドの下を覗き見る。
そこには、眼鏡を掛けた背の高い女子兵士の姿があった。
「えぇ…。
君が…助けてくれたの?」
「あぁ。
驚いたよ。
シャーディス教官も、突然君を殴るもんだから。
それを見た数名の兵士が脱走したんだ。
そのせいで、今日の訓練は中止。
私は倒れた君を担いでここに寝かせた。
医務室に連れて行こうか迷ったけど、もうなんともないだろ?」
そう言うと彼女は私の顔を見つめ、いたずらに笑ってみせた。