【進撃の巨人】 never ending dream R18
第25章 永久に碧く~交差~
「貴様は何者だっ!?」
運動場へと集められ、整列する私達の間に、キースの怒声が響き渡る。
一人一人の顔を睨み付けながら、恫喝とも取れる行為を繰り返す。
訓練兵になるための“通過儀礼”…。
それまでの自分を否定し、真っさらな状態から兵士に適した人材を育てるためには、必要な過程。
しかし、あの場にいた人間のどれほどが、この通過儀礼を正しく認識出来たであろうか。
あまりの恐怖からか、その場にうずくまり、泣きじゃくる兵士もいたほどだ。
そんな中、キースは私の前に立つと、それまでとは比べ物にならないほどの形相を浮かべた。
今まで見た事の無いキースの顔。
怒りに打ち振るえたその恐ろしい顔に、私は思わず身震いがした。
“…お前は、大人になんてなるな。”と、私を抱き締めてくれたキース。
そんなキースの怒りに満ちた表情。
“私はいつまでも、団長室で本を読んでいるだけの子供じゃない。”
私の顔をただ睨み付けるキースに、私は負けじと、強い眼差しを向けた。
その時だった。
そんな私へ、キースはポツリとつぶやくようにこう言った。
「どうして…お前がここにいるんだ。」