第24章 エルヴィン・スミス①

「私を離したくないと…あなたの心がおっしゃるのであれば、どうか、私を離さないでいて下さい。



私の側にいたいと、あなたの心がおっしゃるのであれば、どうか、私の側にいて下さい。



私を悲しませる全てのものから、私を守りたいと、あなたの心がおっしゃるのであれば、どうか、私を守り続けて下さい。



私の心に触れていたいと、あなたの心がおっしゃるのであれば、どうか、私の心に触れていて下さい。



私の身体に触れてみたいと、あなたの心がおっしゃるのであれば、どうか、私の身体に触れて下さい。





例えあなたが、兵士である事を理由に私への想いを断ち切ろうとも、私は決してあなたを忘れません。



例えあなたが、個を捨て、公に心臓を捧げた兵士であったとしても、私はあなたに全てを捧げます。



例えあなたが、誰に看取られる事もなく、壁外で散ったとしても、私の心はいつもあなたに寄り添っております。





どうか…



どうか、心に従って下さい。





私も…そうします。」