【進撃の巨人】 never ending dream R18
第24章 エルヴィン・スミス①
「決して、あなたにお会いしたくなかった訳ではありません…。
あなたとまたお会いすれば、今までの自分ではいられなくなってしまう…そんな気がしたんです。」
そう、申し訳なさそうに話す彼女が、何だかとても可愛らしく思えた。
俺だって、そうだ。
彼女に出会ってから、今までの自分ではいられなくなってしまった。
彼女の夢を見るようになった。
彼女を想いながら目を覚ますようになった。
空を見上げる事が多くなった。
鳥の鳴き声に耳を傾けるようになった。
花を美しいと思うようになった。
そして…月を見つめるようになった。
彼女の存在が、俺をそうさせた。
俺は彼女の笑顔が見たく、様々な話をした。
湖のほとりに座り、水面に映る夜空を見つめながら。
毎日の訓練の事。
兵団内での生活の事。
好きな食べ物から、子供の頃に夢中になった絵本の話…。
もし、話題が途切れてしまえば、彼女はまた俺の前から消えてしまう…。
そんな気がし、俺は話し続けた。