【進撃の巨人】 never ending dream R18
第24章 エルヴィン・スミス①
しかし、そんな俺の想いとは裏腹に、振り向いた彼女はとても驚いた表情を浮かべた。
それもそのはず。
誰もいないと思っていた湖のほとりで、突然後ろから2m近い男に話し掛けられたのだ。
驚かない方がおかしいだろう。
「…いや、怪しい者ではない。」と、歩み寄る俺を避けるように、彼女は森の中へと走っていった。
「待ってくれ。」
俺はそんな彼女を急いで追い掛ける。
このまま彼女を見失えば、二度と会えないような気がした。
うっそうと草が生い茂る道なき道を、彼女は必死で走る。
時おり後ろを振り返り、不安げな表情を俺に向けた。
その表情すらも、美しいと感じたのだから、俺は異常者にでもなってしまったのかと思った。
「待ってくれ。」と、俺は必死に自分が“無害”である事を訴えるが、そんな想いが伝わるはずもなく、彼女は森の奥深くへと入っていく。
このままでは2人とも迷い込んでしまう。
それこそ、森の中には狼がいるだろう。
俺は彼女を止めようと、腕を伸ばした。
その時だった。