【進撃の巨人】 never ending dream R18
第6章 出会い~仲間~
「隠している事…ですか?」
はっきりしないサラの言葉にフラゴンは苛立つ。
「今回の壁外調査の予算が下りた事と、お前が入団させた地下街のゴロツキどもとは関係があるんだろ!?」
黙り込むサラに、フラゴンは続ける。
「つまり…ニコラス・ロヴォフと、あのゴロツキどもはつながってるんだろ?」
フラゴンはため息をつき、呆れた表情をサラに向けた。
「いつからご存じだったんですか?」
「前回の壁外調査の直後…お前が“あの医者の男”を部屋に招いた日だ。」
“あの医者の男”…。
ロヴォフが調査兵団の内情を探るために潜り込ませた人物だった。
調査兵団本部には医務室があり、常駐の医師がいた。
サラが入団した当初からいる女性医師。
前回の壁外調査の直後、突然その女性医師に代わり、若い男性医師がやってきた。
当時、足に怪我を負っていたサラは、その医師のもとを訪れては雑談を交わしていた。
ある日、ミケが言った。
「あの医者から火薬の臭いがする。」
サラは男を部屋に呼び出した。
男の正体を暴くためだった。
案の定、男は医師である事は確かだったが、ロヴォフの息がかかった人物であった。
懐に銃を隠した…。
サラは男に問いただした。
「ロヴォフの目的は何だ?」
眉間に奪った銃を突きつけながら。
全てはそこから始まった。