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【進撃の巨人】 never ending dream R18

第6章 出会い~仲間~


「兵舎の壁は薄い。隣の部屋にいれば気付く。」

そう言うとフラゴンは、ベッドに腰を下ろし頭を抱えた。



「お前は…前回の壁外調査で、俺達の事を“大切な仲間”だと言ったな。

今はどうだ?
お前の“大切な仲間”はミケだけか?」

フラゴンの悲しげな眼差しがサラを見つめた。

フラゴンとこんな話をする日がくるとは思ってもいなかった。
サラは全てを打ち明けた。



「ニコラス・ロヴォフの横領に関する書類を手に入れました。
今回の壁外調査の予算が下りたのもそのためです。

そして…ロヴォフは、彼等に依頼した。

1つは私が手に入れた書類を奪う事。
そしてもう1つは…私を殺す事。」

サラの言葉にフラゴンは「やっぱりな」とつぶやいた。



「俺は政治の事はよく分からないが…あいつら3人がお前の命を狙っている事は確かなんだな。

もし…リヴァイが…。」

言葉に詰まるフラゴンをサラは優しく見つめた。
リヴァイ達の入団後、彼等を一番近くで見ていたのはフラゴンだった。
彼等がいかに優れた戦闘能力を持ち合わせているか、フラゴンは気付いただろう。
そして、その力の矛先がサラに向かおうとしている事にも。



「お前は…自分がどれだけ危険にさらされていようとも、あいつらの力が兵団にとっては必要だと考えたんだろ?」

「えぇ。」

フラゴンの問いかけに、サラは微笑みを返した。



「明日からの壁外調査…何もなければいいが。」

そう言うとフラゴンはベッドから立ち上がり、サラに近づいた。

「もし、俺の班に…あいつらに何かあった場合は、音響弾を鳴らす。
その後の判断はお前に任せる。」



「ありがとうございます。」

サラの憂いを含んだ笑顔がフラゴンの瞳に移る。



「勘違いするなよ!!俺はミケとは違う!!

お前の事が嫌いなんだからな!!」

そう言いいながらフラゴンはサラから視線をそらした。





「死ぬなよ。」





サラはフラゴンに敬礼をし、部屋を出る。
ドアを閉め、大きく息を吸い込んだ。





“仲間を信じる”





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