• テキストサイズ

【進撃の巨人】 never ending dream R18

第22章 咽び泣く~違和感~


「どうしたんだ…サラ?」



団長室には、わずかなランプの明かりの中、机の上の書類へと向かうキースの姿があった。



「…キース…団長っ…。」



苦しそうに泣きじゃくる私を見るなり、キースは慌てた様子で駆け寄ると、私の肩を抱きながら困惑した表情を浮かべた。





「一体…何があったんだ?」



傷だらけの大きな手が、私の涙を拭う。



ひどく動揺した様子のキースへ、私は声を詰まらせながら訴えた。





「…父さ…んが…父さん…が…。」



「エルヴィンが、どうしたんだ?」





「…父さんが…クレアと…

クレアと…

クレアとベッドで…」





そこまで言うと、キースはハッと目を見開き、私の肩を強く掴んだ。





「…見たのか?」





キースの問い掛けに、私はただコクリとうなずく事しか出来なかった。





激しい眩暈に襲われ、立つ事さえ出来なくなってしまった私は、キースの腕に抱きかかえられ、そのまま壁際のソファーへと寝かされた。





「…エルヴィンは、悪い父親だ。」





キースの温かい腕の中、かすかに聞こえたその言葉。





その言葉に…私は大粒の涙をこぼしながら、深くうなずいた。




/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp