• テキストサイズ

【進撃の巨人】 never ending dream R18

第21章 咽び泣く~戸惑い~●


「王都の女性の間ではね、好きな男性へお菓子を贈るのが流行しているそうなの。」



「好きな人?」



「そう。好きな人。

お世話になっている人でもいいんだよ。

例えば…ほら、サラちゃんなら、シャーディス団長かな?」



そう微笑みながら、クレアは出来上がったケーキを小さく切り分けていく。



「シャーディス団長なら、夕方には戻るはずだから、よかったら持っていってあげたら?」



そう言うと、クレアは引き出しから取り出した紙袋へと、出来立てのケーキを入れてくれた。





初めて作ったケーキ。





「ありがとう。」



そう言うと、私は片付けをする事も忘れ、急いで食堂を飛び出した。





早くこのケーキを渡したい。

きっと喜んでくれるはず。





“王都の女性の間ではね、好きな男性にお菓子を贈るのが流行しているそうなの。”





私がケーキを渡したかったのは、これから戻るであろうキースではなく、つい先ほどまで、私の頭を優しく撫でてくれていたモーゼスだった。




/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp