【進撃の巨人】 never ending dream R18
第20章 咽び泣く~生き方~
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「…おい。
テメェは何をそんなにイラついてやがる?」
「“イラついて”などいない。
私はいつでも冷静だ。
君こそ、なぜいつも不機嫌そうな顔をしているんだ?」
「あ?
テメェはふざけてんのか?
それとも…ペトラの事か?」
「ペトラ?
何の事を言っているのか、さっぱり分からないな。
例え君がペトラとキスをしようが、私には全く関係の無い話だ。」
書類の確認作業を終え、団長室を訪れていたリヴァイへと、サラはいつにもまして素っ気ない態度を繰り返す。
全く分かりやすい女だ。
唇を尖らせ、不満げな表情を浮かべながら書類へと目を通すサラの顔を見つめ、リヴァイは深いため息をついた。
数日前のペトラとの一件を、どうしてサラが知っているのかと疑問に思うが、久しぶりにこうしてサラと話が出来た事が単純に嬉しかった。
サラ以上に、自分は“分かりやすい男”なのだとリヴァイは思う。
こんな事ならば紅茶でもいれて来れば良かったと、リヴァイは壁際のソファーへ腰を下ろした。
「リヴァイ…用が済んだら早く出て行きなさい。」
「…あ?」
「君に構っていられるほど、私は暇じゃないんだ。」
「テメェは一体いつまでヘソを曲げてやがるんだ。
全く…可愛げのねぇ女だ。」
こんな他愛のないやり取りが、なぜか新鮮に感じた。
ムッとし表情を浮かべ、こちらを睨み付けるサラの頬に触れ、その唇を奪いたい。
今日はさすがに我慢出来そうにないなと、リヴァイがソファーから立ち上がろとした時だった。
コンコンコンと、ドアをノックする音がした。
どうせまたハンジが邪魔をしに来たのだろうと、リヴァイはソファーにもたれ、顔をしかめる。
そんなリヴァイをよそに、サラは「どうぞ。」とドアの向こうへと声を掛けた。