【進撃の巨人】 never ending dream R18
第19章 咽び泣く~居場所~●
「汚いなぁ…。
小便は便所でしないと駄目だろ?」
そう言うとサラは、小刻みに震えながら床にうずくまるディルクの身体を足で転がし、仰向けにさせた。
顔を真っ赤に火照らせ、ディルクは嗚咽を繰り返す。
そんなディルクの股間を、サラはハイヒールで踏みつける。
「うっ!!」と短い悲鳴を上げ、ディルクは身体を仰け反らせた。
「お前と寝るくらいなら、巨人に抱かれた方がマシだ。
お前の汚いチンコでイカせられるほど、”東洋の女”は安くないんだよ。」
股間を押さえ、悶絶するディルクを残し、サラは部屋を後にする。
早くこんな所から立ち去りたい。
コツンコツンとハイヒールを鳴らし、サラは足早に屋敷を出た。
その時だった。
「おい。俺を置いていくつもりか?」
屋敷の門を出るなり、声を掛けてきたのはリヴァイだった。
屋敷を飛び出した自分を追いかけてきたのだろうか。
美しく撫で上げられた髪がわずかに乱れていた。
そんなリヴァイの姿に、先ほどまでの歪んだ心が徐々に満たされていく。
“愛おしい”
嘘偽りの無い柔らかな表情で、サラはリヴァイを見つめた。
「リヴァイ…こんな所で何をしているんだ?」
「お前こそ何してやがる。
あの豚野郎と寝るんじゃなかったのか?」
腕を組み、眉間に深いシワを寄せながらリヴァイはそう答える。
まるで、すねた子供だ。
サラは鋭い目つきでこちらを睨むリヴァイの頬を両手で包み、優しくキスをした。
「リヴァイ…君は、私の命令は絶対だと言ったな?」
そっと唇を離し、サラは潤んだ瞳でリヴァイを見つめる。
屋敷から漏れる明かりのせいなのか、リヴァイの頬がわずかに紅潮したような気がした。
「だったら何だ?」
リヴァイはサラの身体を強く抱き寄せる。
ふと鼻先をくすぐるリヴァイの髪からは、いつものように紅茶の香りがした。
「リヴァイ…今すぐ君とセックスしたい。
君の身体で、私をイカせてくれないか?
…これは命令だ。」
「あぁ…。お前に従おう。」
闇に紛れ、ふたりは激しく唇を重ね合った。