【進撃の巨人】 never ending dream R18
第19章 咽び泣く~居場所~●
「びっくりさせちゃって、ごめんね。
私はクレア・カーティス。
あなた達のお父さんの…お友達なの。」
ドアの向こうの可愛らしい声がそう告げた。
私は後ろへ隠れる弟をかばいつつ、部屋のドアをゆっくりと開ける。
そこに立っていたのは、父と同じキャメル色のジャケットを着た、大きな瞳の可愛らしい女性だった。
白い肌に桃色の頬。
腰まである艶やかな栗色の髪。
まるで絵本からお姫様が飛び出してきたのではないかと思うような…そんな可愛らしい彼女の顔立ちに、私はただ見とれてしまった。
「はじめまして。
サラちゃん、トージ君。」
そう言いながら微笑む顔はあどけない天使のようで、私の胸のドキドキは、いつの間にか緊張からときめきへと変わっていた。
「私も一緒に遊んでくれる?」
「うん…いいよ。お絵描きしよう。」
私達の目線に合わせてしゃがみ、優しく尋ねるクレアへ、私は恥ずかしそうに答える。
私の後ろへ隠れていた弟も、クレアにすっかり心を許し、「あそぼう、あそぼう。」と、床に散らばった紙とペンを拾い、クレアに手渡した。