• テキストサイズ

【進撃の巨人】 never ending dream R18

第16章 強く結ぶ~嫉妬~●


「うっ…!!」

言葉にならない声を上げ、ローターは転がるようにして床へと倒れる。

重たいローターの身体から解放されたサラは、何とか立ち上がると、悶絶するローターの胸部を脚で蹴り上げた。

「ぐはぁっ!!」

だらしのないローターの声が、深夜の談話室に響いた。



サラは、ぐったりとしたローターの胸ぐらを強引に掴む。

今まで女にこんな扱いを受けた事など無かったのだろう。
ローターの目には涙が浮かんでいた。



「悪いが、私は強い男が好きなんだよ。

私を口説きたかったら、もっと強くなりなさい。」



そう言い残し、おぼつかない足取りでサラは談話室を後にした。





薄暗い廊下を、壁に掴まりながら歩く。
まるで足枷を付けているかのように、身体は重く、言う事を聞かない。
自分の身体では無い何かを引きずるようにして、サラは幹部棟にある自分の部屋へと急いだ。



ふと、後ろを振り返る。
そこにサラを追うローターの姿は無い。
あれだけ強く殴り付けたのだから、しばらくは動けないだろう。
彼には痛みを伴う躾が必要だ。
サラは心の中でそう思った。



幹部棟の廊下へ着くと、向こう側からこちらへと歩いてくる人影が見えた。
コツンコツンと、足音を立て、いかにも不機嫌そうなその人影。

思わずサラの頬が緩む。
それと同時に、張り詰めていた緊張が途切れ、サラはゆっくりと廊下に座り込んだ。



「…リヴァイ、手を貸してくれないか。
部屋まで連れて行ってくれ。」

「おい、テメェは何してやがるんだよ…。」



舌打ちをするリヴァイの温かい腕で、サラは軽々と抱き上げられた。




/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp