• テキストサイズ

【進撃の巨人】 never ending dream R18

第16章 強く結ぶ~嫉妬~●


「知ってたんですか?」

ローターは困ったように頭をかいて笑う。

「君は…ふざけているのか?」

サラはローターの右手を掴む手に力を込めた。



「痛いですよ、サラさん。
ふざけていた訳じゃないんです。

サラさんの気を引きたかっただけです。」

そう言いながら、ローターは真剣な眼差しでサラを見つめた。



「それが“ふざけている”と言うんだよ。」

サラはローターの右手を放すと、強い口調でそう言い放ち、持ち場へと戻る。



「待って下さい、サラさん。」

立ち去ろうとするサラを、ローターは呼び止めた。



「サラさん。
俺、サラさんに相談があるんです。」

先ほどの笑顔が嘘のように、ローターは沈んだ表情を浮かべていた。



「相談なら、他の上官にしろ。」

「俺はサラさんに相談したいんです。

…サラさんは女子兵士の相談は聞くのに、男子兵士の相談は聞かないんですか?」



確かに、女子兵士から相談を持ち掛けられる事は多かった。
しかし、そのほとんどが恋愛に関するものであったため、恋愛経験がほとんどないサラは常に聞き役に徹していた。

ただ、それだけの事だった。



「サラさんは、男子兵士と女子兵士を差別するんですか?」

ローターが悲しげな声で問いかける。



「分かった。聞くよ。」

少し考えた後、サラはしぶしぶ首を縦に振った。




/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp