【進撃の巨人】 never ending dream R18
第15章 強く結ぶ~故郷~
「…“気に入らない”か。
そうなのかもな。」
ミケはテーブルに伏せたまま、力なく笑う。
“アイツを…サラを、支えてやってくれ。”
先ほどリヴァイへと告げたこの言葉も、ミケの本心である事に変わりはない。
しかし、どうしてだろうか。
心のどこかでは、まだサラへの想いがくすぶり続けていた。
「ミケがサラを好きだって事は、みんなが知ってるよ。
だって、あなたはとても分かりやすいんだもん。
いつもサラの隣にいるでしょ?」
「隠しているつもりだった。」と笑うミケに「どこがよ。」と、ナナバも優しく笑った。
「サラってさ、目的のためなら手段を選ばないところがあるけれど、決して身体を許したりはしないでしょ?
そんなサラが夢中になるんだもん。
よっぽどの事なんだよ。
サラってね、いつもリヴァイを目で追ってるの。
リヴァイの前では少し声が高くなるし、リヴァイの話が出ただけでも、瞳が潤んだりするんだよ。
あなた以上にサラは分かりやすいかもね。」
すっかり酒が回ってしまい、赤く火照る頬を、ミケは冷たいテーブルへと付ける。
ヒヤリとした冷たい感触は、的確すぎるナナバの言葉とともに、ミケの酔いを徐々に覚ましていった。
「ほらっ!!元気出しなさいよ。
サラをリヴァイに取られて泣いてるのは、あなただけじゃないんだよ。
サラとセックスしたい男なんて、ここにはたくさんいるんだから!!」
そう言いながら、ナナバはミケの背中を叩く。
その力強さに、ミケは身体を起こし、大きな声で笑い続けた。