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【進撃の巨人】 never ending dream R18

第15章 強く結ぶ~故郷~






薄暗い兵舎の食堂に、ミケの姿があった。



リヴァイとともに酒場から帰って来たのは、つい先ほどの事だ。
あれだけウイスキーを飲んだにも関わらず、ミケは部屋から持ち出したブランデーをグラスに注ぐ。

今日は記憶がなくなるまで飲んでしまいたい。

時計はすでに午前2時を回っていた。



廊下からこちらへ向かう足音が聞こえた。
ミケは鼻をスンスンと動かす。
目で確認しないでも、ミケには匂いで分かってしまう。

(あぁ…ナナバか。)

ミケはグラスのブランデーに口をつけた。



「ちょっとミケ、こんな時間に何してるの?」

ナナバは手持ちランプで食堂の中を照らしながら、驚いた様子でミケへと近付く。

「うわっ!!酒臭い!!」

そう言いながらも、ナナバはミケの横へと座った。



「お前こそ、こんな時間に何をしてるんだ?」

そう尋ねながら、ミケはうつろな瞳をナナバへと向ける。

「…喉が渇いただけだよ。

それより、そんなに飲んで大丈夫なの?
お酒は強い方だと思うけど、いくらなんでも飲み過ぎじゃない?」



ミケはフンと鼻で笑うと、グラスのブランデーを一気に飲み干した。



それが効いたのだろう。
ミケはグラスを床に落とすと、テーブルにぐったりと倒れ込んだ。

「ちょっと、大丈夫!?」

焦点の合わない瞳をそっと閉じる。
ナナバのため息が聞こえた。



ナナバはそんなミケを見かねてか、厨房へ行き、コップに水を汲んで来る。

すっかり酒に飲まれ、食堂のテーブルに伏せてしまったミケの背中をさすりながら、ナナバは独り言のようにつぶやいた。



「サラがリヴァイに夢中なのが気に入らないんだね…。」





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