【進撃の巨人】 never ending dream R18
第14章 強く結ぶ~愛着~●
部屋のランプを灯す。
柔らかな明かりに包まれながら、サラは鏡台の椅子に腰を下ろした。
ふと、鏡に映る自分の顔がいつもとは違って見える。
自分でも驚くほどの穏やかな、そして女性らしい柔らかな表情。
もう、何年も忘れていたその表情…。
“恋をすると女性は綺麗になるんですよ。”
先ほど、風呂場で話していた新兵の言葉を思い出した。
サラは鏡台の引き出しからブラシを取り出すと、洗い立ての長い黒髪をとかす。
心が徐々に冷静さを取り戻していく。
鏡に映る表情も、普段通りの見慣れたものへと変わった。
私は…もう恋はしないと決めたじゃないか。
そう、強く心に思った。
しかし、次の瞬間…部屋のドアが大きく開いた。
そこには、リヴァイが立っていた。
「用なら明日聞くと言っただろ?」
戸惑いながらも、サラは椅子から立ち上がり、強い口調をリヴァイへ向ける。
そんなサラの言葉を無視するかのように、リヴァイは部屋へ入ると、鏡台の前に立つサラを後ろから強く強く抱きしめた。
その腕の力強さに、サラの身体は熱を帯び、心臓は鼓動を早める。
ずっと、こうしてくれる事を望んでいたかのように、サラの身体はリヴァイの身体へと反応した。
「…俺は、お前に“今”用があるんだ。」
そう答えるリヴァイと、鏡越しに目が合った。
その悩ましげな瞳は、サラの胸を強く締め付け、感情を高ぶらせた。
ふと、サラは鏡に映る自分の顔へと視線を移す。
今までに見た事のない、淫らな表情にサラは驚き、そっと目を背けた。