【進撃の巨人】 never ending dream R18
第13章 強く結ぶ~特別~
「次回の壁外調査には条件がつけられた。」
「条件…ですか?」
サラは首を傾げる。
「あぁ。
その条件とは3つだ。
1つ目は、お前を指揮班から外す事。
2つ目は、リヴァイを壁外調査から外す事…」
「待って下さい!!
なぜリヴァイを壁外調査から外さなくてはならないのですか!?」
キースの言葉をサラはさえぎる。
そんなサラを見て、キースはソファーにもたれかかり、大きくため息をついた。
「リヴァイには殺人の過去があったそうだな。
フラゴンを殺したのはリヴァイではないかと…未だに騒いでいる議員もいるようだ。
現に前回の壁外調査で、リヴァイはお前の命を奪おうとした。
リヴァイがいかに優れた能力を持つ兵士であるかは、私もよく知っている。
しかし、その能力が暴走した場合、奴を止められる者がいないというのも事実だ。
奴は壁外へは連れて行けない。
この条件が飲めなければ、壁外調査の予算は下ろせない、とのことだ。」
サラの表情が次第に険しさを増す。
その青い瞳には、怒りがこみ上げていた。
「キース団長…3つ目の条件とは、一体何ですか?」
「あぁ…。
これが一番厄介だ。
“壁外の探索活動ではなく、巨人の討伐を優先”
すなわち、より多くの巨人を殺してこいという事だ。」
「それならば、巨人の討伐に優れたリヴァイを投入すべきでは?」
サラがそう問いただす。
キースは腕を組み、またため息をもらした。
「リヴァイは壁外調査から外すと言っているだろう?
この条件には、明らかに矛盾がある。
討伐に優れた兵士であるリヴァイを外し、これまで以上の討伐数をあげなくてはならない…。
これがどういう事か分かるか?
お前が敵に回した議員共…奴らはどうしても、俺達に壁外で死んでほしいようだ。」