【進撃の巨人】 never ending dream R18
第13章 強く結ぶ~特別~
リヴァイはハンジの隣に移動すると、まだ温かいスープを口へと運ぶ。
リヴァイが、食堂で食事をとるサラとハンジの姿を見たのは初めての事だった。
分隊長であった頃のサラは、団長代理という立場でもあったため、日々の雑務に追われ、まともに食事をとる暇などなかった。
また、ハンジも第4分隊副長という立場であり、巨人の生態研究に日々没頭していたため、食事の時間を忘れる事が度々あった。
そのためサラとハンジは、資料室でそれぞれの仕事をこなしながら、2人で食事をとる事が多かった。
しかし…サラの分隊長退任によって、2人の生活は一変してしまった。
もともと、サラの強い後押しがあって進められていた巨人の生態研究であったが、サラの退任以降は、他の分隊長やキース団長からの反対が相次ぎ、一時中断を余儀なくされた。
サラの許可のもと、ハンジが密かに進めていた“巨人の生け捕り計画”も頓挫したままだ。
サラの分隊長退任という処分は、本人だけに留まらず、兵団内の様々な構造を変えてしまう結果となっていた。