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連れ立って歩くー干柿鬼鮫ー

第9章 火影 磯影 木偶の坊


「まあまあ、シノを責めてやんなって。何言ってっかわかんねえけど悪気はねえんだからさ」
キバが赤丸に肉を与えながらフォローを入れる。自分もシノともどもくさされていた事には気が付いていない様子である。
「十分剥き出しの悪意を感じたのだが気のせいだったか、テンテン」
「アンタが先に絡んだんでしょ。全く、人に犬だの虫だの串のない団子頭だの言うからお前だって白眼じゃないか気味悪いって言われるのよ、ネジ」
「・・・何か混ざってないか?誰にも言われてない事を改めて言ってないか?」
「いいんだ、ネジ。俺は悪者で。何故ならば悪いくらいの方が皆に忘れられる事もないからな・・・」
「いや、今お前の話はしていない。しかしすまなかったな。そんないじけた事を言うな、サノ。誰もお前の事を忘れたりなどしないぞ。忘れるものか。何せ虫は気味が悪い」
「・・・サノではない。シノだ。俺はおまえが嫌いになって来た・・・。何故ならば頭が悪くない奴の天然は手に負えないし、白眼でどこを見ているかわからないのがよく考えると怖いからだ。お前は黒目を何処に置いてきたのだ?捨てたのか?あれは要らないものではないぞ」
「ヒナタ様を侮辱する気か!」
「いよいよお前が天然だとはっきりして来た。何故ならば俺は明らかにお前の白眼に対してモノを言っているのであって、ヒナタに関しては何ら発言していないにも関わらず、お前は人の話の何処を聞いているのかと言うボケを真顔でかましているからだ。これは天然馬鹿の証左に他ならない」
「・・・で?そのヒナタは今日はどうしたんだ?一緒じゃないのか?」
ややこしくなってきた話を断ち切るようにシカマルが割って入った。
「ヒナタはなあ、今日は一楽にいってんの。ナルトとサクラに誘われてよ」
キバは目を三日月の様に歪めてにやにやした。シカマルは、ああと苦笑して、
「何だ、じゃあヒナタのヤツ、今日は昼飯抜きだな」
「な、アイツ絶対真っ赤になってロクに食えねえで帰って来るぜ」
ダハハーと大口を開けてキバは楽しそうに笑った。
「そう言えばリーさんもいないね?どうしたの?また修行?」
いのの問いにテンテンとネジが揃って首を振る。
「リーはガイ先生のカレーにお呼ばれしてるの」
「俺たちも誘われたが断った」
「午後から仕事もあるしね」
「あれは尋常な人間の口にするものではない」
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