第24章 It's foolish bird that own.
「木の葉に朝呑み出来っとこなんかあんスかね!?アタシ、焼肉が食いたいスよ、ヤッキニクヤッキニク!!!グリルドォォミィィーツ!!!もぉ店ごと食っちゃいたい!ニンニク浴びて生焼け食ってヤミーって店主に中指おっ立てたい!シュレックリヒって敬礼したい!ダハハー、朝からサイコーッスね!!!」
木の葉の往来で裳裾がはしゃいでいる。
食堂で彼女に捕まった波平は、結局牡蠣殻と裳裾を連れて最後の一献を傾ける事になった。風情たっぷりの状況である。
「・・・裳裾、さっき食べた朝飯はどこに消えました?いや、食べたように見えて食べていなかったのかな・・・菜が魚だと食堂の人を泣かせた挙げ句、私の分まで奪って平らげていたのは壮大な目の錯覚でしたか・・・眼鏡の換え時かな」
「眼鏡の問題じゃないですよ。お気を確かに、波平様。汐田さん、何がシュレックリヒですか、店長に謝んなさい。この人連れて焼肉なんか行ったら身代が潰れます。入店と同時に破産宣告ですよ。伝票持った店員じゃなくて赤札持った税務局員が現れます。雀の涙が瞬殺です。吉野家かすき家でよし」
「えー、吉呑みなら自分の金でやりますよォ。シケてんなァ、福利厚生ィ~」
「牛丼は嫌いじゃないが酒の宛にはならないね」
「牛丼以外にも色々ありますよ、奴とかガンモとか枝豆とかお新香とか」
「何で反って腹減るようなモンばっか食いたがんの、牡蠣殻さんは。もォワンカップ持ってそこら辺の畑行ってもぎたて野菜で呑んでたらいいスよ。ピーターラビットと狩られるまでイッツパーリーし狂ったらいいスよ」
「呑めるんですかねえ、あの兎は」
「アンタ呑めさえすりゃ相手は誰でもいいのか、コラ」
「うん、いいね」
「駄目だ。この人駄目だ。酒をチラつかせりゃ簡単に臓器を売っとばしかねねぇ。どっかの異国で移植された相手がサケェ、クゥダサァイィとかっつってドラッグストア襲い始めたらアンタの責任スからね。アイラブジャパンとか万国反応記とかに載っちまっても知んないよ?」
「え?載りますか?」
「何満更じゃない顔してんスか。アンタさてはブックマークしてんな?真面目そうに見せて面白好きも大概にしろ、おい。世間を謀ってるぞ、眼鏡捨てて金髪にしろ、もう」
「鏡を見なさい、チワワ。天から唾がトン単位で降ってきますよ」
「望むところだ、蹴り返してやるァ・・・あ?お、バンビ丸じゃん?」