第24章 It's foolish bird that own.
「まぁた勝手な事言ってっぞ。アンタらしくどうかしててすげえよ、うん。ぶれないサディストだ」
「逃がすくらいなら殺しておけば良かったですよ。あのまま喉骨を握り潰しておくべきでした」
「おいおい、また殺しかけたのか?目放しなんねぇな、アンタ。牡蠣殻も逃げるって、そりゃ」
「死にたくなくて逃げているのではないだろう」
イタチが鬼鮫へ確認するような目色を見せて言った。
「ならばわざわざ暁までお前に会いに来たりしない」
「どうでしょうねえ・・・そこまでなつかれてますかねえ、私」
「へえ、なつかれてえんだ?だったらいちいち殺しかけんなっつうのに、わかんねえヤツだな。けどまあ、可愛いとこあんじゃねえか、うん?鬼鮫?」
「また吊り上げられたいんですか?」
「そういう事言わなきゃもっと可愛んだけどな!うん?」
「・・・デイダラ、ちょっとこっちに来なさい」
「前は深水さんの為に失せたが、今度は何だ?」
律儀に考えているイタチにデイダラの襟首を捕まえた鬼鮫は苦笑した。
「考えたって無駄ですよ、イタチさん」
デイダラを放して、また木の葉の方角を眺める。
「会って聞いた方が早い。聞いたところで話すかどうかもわかりませんが、あまり甘く見られても困りますからね。今度ばかりは泣こうがわめこうが納得いくまで逃がしませんよ。何日かもどりませんからそのつもりで」
「・・・逃げろォ、牡蠣殻」
小さく言ったデイダラの頭をはたいて、鬼鮫はイタチに頷いた。イタチは僅かに眉根を寄せて矢張り木の葉の方角を眺めた。
「角都と飛段が動かなければいいが。角都はあれで気が短い。飛段と牡蠣殻さんの間で報酬の確約がないのであれば、必ず角都が動く。金絡みの角都は厄介だ」
鬼鮫はイタチの懸念を受けて再び頷いた。
「成る程。わかりました。ではその件も含めて首尾の如何は後程。失礼しますよ」