• テキストサイズ

連れ立って歩くー干柿鬼鮫ー

第14章 汐田藻裾


「ぷ。ボクちゃん、お姉ちゃんの喧嘩を買っちゃうのォ?お姉ちゃんの喧嘩は高くつくよオ?お小遣い足りるかなぁ?悪ィこた言わねえから帰ってママとお寝んねしてなァ!ドッチビィィ!」
「・・・ムッカつく女だな、うん。牡蠣殻、このチビぶっ殺すぞ?いいか?いいよな?全然問題ねえよな?」
「問題だらけですよ。問題以外何もない状況ですよ。二人とも止めて下さい。でなきゃ二人ともどっか行って下さい。お願いします。もうここは私に任せて下さい」
「よォし、覚悟しろ、このチビ!」
「かかってこいやァ!このチビィ!」
「・・・二人とも日本語が通じないんですか?興奮して国籍変わっちゃったんですか?それとも私、急に中国語でも話し出しました?」
「チビにチビって言われて黙ってられっか!」
ユニゾンで返されて牡蠣殻は頭を抱えた。
「チビはコイツだよな!」
再びユニゾンで問われ、首を振る。
「貴方と貴女の真ん中くらいの身長の私にどういう仲裁を求めるつもりです・・・もう皆チビでいい。それでいい。皆同じで皆いい」
「あ~、それ知ってるわ。金子みすぐだろ?俺ってばインテリだよなァ!なあ!おお?牡蠣殻ァ!」
頭の上にのしッと腕が載って来た。
飛段だ。にやにやしながらデイダラと藻裾を見ている。藻裾はしげしげとデイダラと飛段を見比べながら、
「金子みすぐって誰だよ。アホか。チビの次はバカか。牡蠣殻さァん、アンタ人騒がせした挙げ句ヘボヤンの巣でブリーダーでもしてたんですか?ヘボヤン売って一山当てちゃう気?思ったより山っ気あったんスねェ~?でもさあ、ヘボヤン売れねえよ?壊れたバイクに乗って走りだしちゃうし、学校の窓も割っちゃうよ?瞬きもしないし湘南を爆走したりしちゃうよ?手間ばっかかかるよ?」
「だかましいわ、オイラたちゃヤンキーじゃねんだよ、このチビ!大体テメエ情報が古いわ!うん?」
デイダラが目を三角にするも、藻裾はどこ吹く風である。
「黒地に赤の長ランなんか直肌に着て?ネックレスなんかかけちゃって?まんまでショ?どーせそのごっつい指輪も立体的な入れ墨でショ?ぷ。彫り師ン人もゴクローサン。てかマジ萌えないんだよね、ヘボヤン~。アタシの甘くてひっろいストライクゾーンをモノともしねえなんて恐竜絶滅以来の世紀の大暴投だっつの。ホワイトハウスで金正恩がブレイクダンス踊るわ。プーチンがパリの街角で焼き栗売り始めるわ」
/ 249ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp