第5章 テストと部活と6月の雨
今日の体育は男子はバスケ、女子はバレーらしい
広い体育館を二つに分ける
バレーか……
女子が羨ましい
適当にチーム3つに分ける
俺達のチームはじゃんけんに負けたせいで、審判をやった
審判は友人たちに任せ、俺は隣の女子のバレーを見ていた
楽しそうな声が聞こえて、その中にもいて
雨の体育も悪くねえなと思った
「何笑ってんだよ」
「なんでもねえよ」
「見てたんだろ。あ~あ、ラブラブなこった」
「僻みか?」
そう尋ねれば、友人はそうだよと半ギレで俺に肩パンしてきた
半ギレになるほどかよと思って、笑ってしまった
「なぁ、とはどこまでいったんだよ」
もう一人の友人が俺の顔を覗き込んできた
「付き合ってまだ一か月も経ってねえよ。どこまでもあるか」
「まじで?俺なんて付き合って3日でヤッたぞ」
「それはお前が不純すぎる。ただヤりたいだけじゃねえか」
でもよー、と口をとがらせる友人
でももクソもない
俺はが好きだし、好きだからこそ無理やりなんて嫌だ
自分の本能のままに抱きたくない
「じゃあさ岩泉は抱きたいって思ったことねえの?」
「………抱きたいとは思う。つーか、思わないわけがない」
「ほら!!やっぱお前も男だな」
背中を叩かれた
痛ぇ……
俺だって男だ
好きな奴を抱きたいって思うし、正直たまに抜いてる
そのことを思い出してしまい、腰にキてしまった
勃ちはしなかったものの、顔が火照る
それをごまかすように、俺は首を振った
タイミングよく、チームが交代し俺達がコートに入った
おかげで、余計なことを考えなくて済んだ