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Hello,Good bye【岩泉一】

第21章 文化祭





その後時間は過ぎ、焼きそばの売れ行きもまぁまぁいい感じで、午後の部する時間が来た。

俺は焼きそばを二つ買って、にLINEを送る。
今いる場所は、体育館らしい。
体育館に行けば、お昼頃なためたくさんの人でにぎわっていた。

体育館には簡易テーブルがいくつかセットしてある。
そして午後からはパフォーマンスが開催される。
そのため、人は多くも見つけづらい。

何度かLINEのやり取りをし、を見つける。
彼女と一緒にいた水無月たちが空気を呼んでその場を後にしてくれた。
俺はテーブルに焼きそばを置いて、彼女の前に座る。

『すごい人一杯だねー』
「文化祭だからな。それよりお前はクラスのやつやんなくていいのか?」
『午前中やったから、今は休憩』
「だったら、一緒に回れな」

去年の今頃は、は交通事故に遭って入院していた。
だから一緒に回りたくても回れなかった。
初めてと過ごす文化祭。

それを意識してしまうと、心臓が脈打った。
緊張とは違う。

『ねえ、一くん』
「なんだ?」
『私すごい今ドキドキしてる』
「俺も」
『楽しいね』
「おう」

会話はそれだけだった。
その後は、買ってきた焼きそばやフランクフルトなどを食べて、パフォーマンスを見て二人で笑った。

のクラスに行って、フリーマーケットで売っていた物を眺めて、
1、2年の教室にも行って、後輩たちに会ってどうでもいい話をした。

もまた俺の後輩と楽しそうに話していた。
今の1年も俺に彼女がいることは知っているし、彼女の足がないことも知っているが、実際に見るのは初めてらしい。
金田一は、足が気になるもののジロジロ見るのは相手の気分に害すると思っているらしく、目が若干泳いでいる。

くすりとは「気になっちゃうよね!」と笑っていた。
器のでかい女だよな、とつくづく思った。


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