第21章 文化祭
後輩たちと別れた後、放送が流れた。
腕相撲大会を今から、3年1組の教室で行うらしい。
俺は、彼女を連れて3年1組の教室へ向かった。
教室に入れば、"チャンピョン"と書かれたタスキを肩にかけた。
チャンピョンってなんだよ、チャンピョンって。
まあいい。
これは至って簡単にルール。
トーナメントで勝ち進んだ奴が、最終的に俺と戦って勝ったら次世代のチャンピオンとなる。
今回トーナメントを勝ち進んだのは京谷だった。
ギラギラと光る眼を俺に向ける京谷。
そして、試合が始まる。
そこら辺の男よりは力はある。
だが、俺に挑むならもっとパワーをつけて来い!
「俺に勝とうなんざ100年早えよ!!」
一瞬にして、京谷の手の甲を机に叩きつける。
「チャンピョンは岩泉だああああ!!」
周りにいた奴らは盛り上がった。
ギリ、と歯を噛みしめる京谷。
そしてこの日から京谷は俺の言うことだけを聞くようになった。
なぜかわからないが、の言うことも聞くようになった。
腕相撲大会が終わった後は、どこか座れる場所を探しまたと話をした。
最初で最後のと過ごす高校の文化祭は、去年や一昨年と比べ物にならないほど、
充実していて楽しかった。
『ずっと一緒にいようよ』
「当たり前だろ」