第5章 Indian's prince
ソ「本物のカリーはスパイスで決まる。何百というスパイスから選択する種類と調合する分量で味・辛さ・香り…全てが変わってくる。選択肢は無限大。最高のカリーを作ることそれは宇宙から真実を見つけ出すようなものだ。しかしアグニの右手はそれができる。指先一つで無数のスパイスの中から最良の種類を最適な分量で調合し、奇蹟のカリーを造り出す。無から世界を創造するその力は正に神の領域、だからアグニはこう呼ばれていた。カーリーの右手と!」
神ではなくカーリー…?!
ソ「俺はアグニのカリー以上に美味いカリーなんか食べたことがない。だからその右手は生涯俺に捧げるように言ったんだ」
シ「つまり“神の右手”は」
劉「神レベルの“強さ”じゃなくて神レベルのカリー上手ってこと?」
シ「だそうだがセバスチャン、ネイラ?」
セ「それはそれは…手強そうですね」
セバスチャン…言っていることと顔が反しているのですが…
『善処いたしましょう』