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Swear to you...

第7章 Secret Circus


「家畜にも劣るクズと同じテーブルにつく趣味はない。女王陛下への報告はこれだけでいい」

坊っちゃんは徐に立上がり男爵へと近付いていく。
男爵は坊っちゃんの様子に全く意味が分からないと声を上げた。
「えっ、えっ、どうしたの?」
坊っちゃんが銃を隠し持ち男爵が坊っちゃんを傷つける心配もないとはいえ、不安は残る。
私はステージから降り坊っちゃんの傍らに寄り添った。

「低俗で、醜悪で、変態な最低の下衆はこの僕が始末したと!」

その坊っちゃんの言葉を皮切りに使命を胸に銃を取り、守るべき者を守るために武器を取った。
坊っちゃんの銃が男爵のこめかみに当てられ、セバスチャンが持つナイフはジョーカーの首へ、そのジョーカーが持つステッキに扮していた隠し剣は坊っちゃんへ向けられていたが、私の特殊警棒が坊っちゃんの首と剣の間な滑り込ませた。

「は…伯爵?…!!ジョーカー!!伯爵にそんな危ない物を向けるのはやめなさい!!」
「しかし…!」
「僕の言うことが聞けないの!?」

ジョーカーは渋々といったように剣を下ろし、セバスチャンが拘束した。それを見届け私も警棒を袖にしまった。
「ケルヴイン男爵。誘拐した子供達はどこだ」
坊っちゃんの問いに対し男爵は笑みを浮かべ答え始めた。
「なーんだ。あの子達に会いたかったのか。地下にいるからすぐに案内するよ。それに地下には君に見せたいものがあるんだ」
私達は男爵の言う地下へと向かうことにした。



「君と並んで歩いてるなんて夢みたいだ」
地下へと向かう中男爵は大切な想い出を語るように話始めた。
「無駄口をたたくな。さっさと子供の所へ案内しろ」
「う、うんごめんね。でも嬉しくて。“あの日”から僕はずっと後悔してた。何故僕はあの日あの場所…君の傍にいられなかったんだろうって」
「あの日?僕の…傍?一体なんの話だ」
「どれだけ後悔しても時間は戻らない。でも僕は気付いたんだ。戻らないならもう一度やり直せばいいって」
たどり着いた扉の前で男爵の車椅子を押していた少年少女が扉を押し開く。
「ほら見て!準備に3年もかかってしまった。さあ、やり直そう。ファントムハイヴ伯爵、3年前のあの日を!!」

部屋の中は何かの…いや、この儀式はまさか…!

(くそがっ…)
頭の中でリオンの悪態付く声が響いた。
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