第5章 Indian's prince
カーリー女神の木像…
シ「お前らの神といえば、舌を出した姿のカーリー女神だ。そしてこれを描いたアグニの“カーリー”といえば?総てはお前のため、祈りと謝罪の意をここに込めたんじゃないのか?」
セ「アグニさんは貴方から離れた後も貴方を信仰し貴方の為に生きている」
『アグニさんはソーマ様だけの素晴らしい執事です』
ソ「アグニ…」
劉「いや、めでたしめでたしだね。じゃあ我達は手を引くとしようか。この話をヤードに持ってって後はまかせたら?」
ソ「ま、待ってくれ!それじゃあアグニは…ミーナはどうなる?!」
劉「さあ?」
シ「今回の事件はぼくらに関係ないことがわかった訳だしな。こっちも慈善事業でやってる訳じゃない」
ソ「…っわかった…確かにこれは俺の問題だ。俺一人でなんとかする方法を考えてみる」
シ「いい心構えだ。じゃあ僕は僕で“仕事”をするとしよう。こんな下らない事件で冬のロンドンに呼び出されたんだ。駄賃くらい貰って帰ってもいいと思わないか?ロイヤルワラントは3年の無償奉仕と品評会での成績によって授けられる。品評会は1週間後、そして“幸運なことに”有力なライバルは出場が不可能な状態だ。つまり我がファントム社が出場してウエストに勝利すれば、ロイヤルワラントは我が社のものだ」