第5章 Indian's prince
シ「しかたない…行ってみるか」
「『御意』」
私とセバスチャンがそう答えるとセバスチャンは私と坊っちゃんを脇に抱え、塀を乗り越えた
シ「ばっ…」 『なっ…』
ストッ セ「この方が早いでしょう」
乱れてしまった坊っちゃんの服を直していると獰猛そうな大型犬が3匹現れた
ソ「シエル!!」
我々に襲いかかろうとした犬達は“何か”に怯えるように後ずさった
ソ「なんだ?犬が退いていく…?」
セ「クスッ…ウエスト様は臆病な番犬を飼っておいでですね」
『…はぁ…』
劉「おーい伯爵ーこっちこっち」
劉様の声がした方を見ると警備をしていたと思われる人達が倒れていた
「「「『…………』」」」
劉「嫌だなー殺してないって眠らせただけだよ」
シ「…まあいい。さっさとあいつを探すぞ」
劉様が警備の者から奪っ…拝借した鍵で中に潜入した
『中に警備員はいないようですね』
セ「2階から声が聞こえます。行ってみましょう」