第6章 Indian's prince ~after story~
案内をしようとしたときアバーラインさんと眼があった気がしたがすぐに逸らされてしまった
アバ「い、いやぁ…しかし豪華な回廊ですね」
壁にかけられた絵にアバーラインさんは興味を示した
ラ「こんな陰気な絵ばかり飾りおって!!まさに悪霊の巣だな!」
アバ「これは!ハムレットのオフィーリアじゃないですか!作家は…ミレイでしょうか?」
シ「正解だ。ラフェエル前派は好きか?」
アバ「はい!抑えた色に雰囲気があって…」
坊っちゃんとアバーラインさんが絵の話題で盛り上がっている中、セバスチャンが全てのカーテンを閉めていった
たぶん…いや、絶対アグニさんだ…
気をしっかりと保たなければ…
『皆様、こちらでございます』
食堂のドアを開け皆様を中へ誘導し、一先ず安心といったときにまたしても問題が起きた
セ「食卓はすでに整ってございます…?!」
ソ「おーいシエルー!あの箱は飽きた!一緒にカードゲ…」
セバスチャンが ソーマ様のいる2階のギャラリーに跳んだ
アバ「今声がしたような…」
シ「気のせいだろう」
改めて案内しようとしたとき明かりが消え、暗闇に包まれた
ラ「なんだ?!どうした?!」
アバ「真っ暗です!っ怖いよーっ」
ラ「貴様、刑事として恥ずかしくないのか?!」
ボッと火が灯った蝋燭を持ったセバスチャンが現れた
セ「申し訳ありません。火が消えてしまった様です」
シ「風か何かか?セバスチャン」
セ「ええ、風ではない何かか…と」
私の頭を過ったのはアグニさんだったが、アグニさんは先程外にいたはずでは…?いや、あの方なら造作もないはずだ
セ「食堂はあちらです。参りましょう」