第6章 Indian's prince ~after story~
歩き出すとアグニさんが聞きたいことがあると、話しかけてきた
ア「ネイラ殿は先日顔を隠すようにしていましたが、初めてお会いしたときは隠しておりませんでしたよね?」
『…嗚呼、そのことですか。イーストエンドに行く前は隠していたのですが…お二人は私のこの髪や眼を見ても何も言いませんでしたが世の中には…まあ、いろいろ言ってくる人もいますので。なので外で人が多いところだと隠すようにしてるんですよ』
ア「そうでしたか…あの、言いづらいのですが…ネイラ殿はアルビノでは…?」
『いいえ、私はアルビノではありません』
ア「失礼なことを…」
『構いません。…あ、セバスチャン』
話ながら歩いていると食器をワゴンに乗せて歩いて来るセバスチャンと出会った
セ「丁度良かった。二人ともそのまま手伝って下さい」
『はい。わかりました』
三人で食堂に向かい、人数分の食器や飾りつけをしているとセバスチャンがアグニさんにこれからのお願いというか、忠告をしていた
ア「え?今なんと…」
セ「アグニさんはお客様がいらしたら屋敷内を出歩かない様にして下さいと言ったんです」
ア「何故ですか?」
『本日のお客様は警視総監のランドル様…アングロ・インディアン逆さ吊り事件の責任者でもあります』
ア「!!もしや私を捕まえに?!」
セ「まさか、誰もあの事件の犯人は知りませんよ。安心して下さい」
ア「しかし、命令されたとはいえ全ては私がしたこと。やはり私は然るべき処で裁かれ、罪を償うべきではないでしょうか」
セバスチャンは一つ小さな溜め息をついた
セ「今、貴方が居なくなればソーマ様はどうします?ソーマ様のお蔭でお仕えするという約束を破るのですか?」
ア「し、しかし…!」
セ「全ては終わった事…そして事件は二度と起こらない。あとは私共に任せて貴方は部屋へ。いいですね」
アグニさんは納得していない様子だったが納得してもらわなければ困る