第2章 家族の温もり
2023年12月24日
楽しげなBGM、鮮やかな飾り、賑わう人々
周りはクリスマスムード真っ只中だった
ここは49層ミュージエン
情報屋と話し合う約束をしていた
が1人でベンチに座っているとフードを被った情報屋がベンチの後ろ側に立った
「よう!」
この情報屋は女の子だ
「何か新しい情報入ったか?」
「金の取れるようなのはないな〜」
「情報屋の名が泣くな」
「これで2人目だ…情報屋辞めちまおうかな」
俺と同じ事言う奴がいるのか
情報屋は話を続けた
「βテストにもなかった初めてのイベントだからな…情報のとりようがねぇよ」
「クリスマスイヴ…つまり今日イベントボス背教者ニコラスが出現する…あるもみの木の下にな」
「有力ギルドの連中も血眼になって探してんぞ〜」
俺にはもみの木がどこのものか目星はついていた
はベンチを立った
「さっきお前と同じソロプレイヤーも行ったよ」
「お前さんもずいぶん無茶なLv上げしてるそうじゃないか」
「マジにお前もソロで挑む気か?」
「ああ」
はその場を去った
背教者ニコラスは蘇生アイテムをドロップするという噂があった
本当かどうかは分からない…でもそれにすがるしかなかった
葵を生き返らせる…命に代えても…