第2章 家族の温もり
は第11層のタフトという町にマイホームを買った
本当はここに2人で住むはずだった
外はもうすっかり暗くなっていた
「葵……」
は机に突っ伏していた
心が押しつぶされそうだった
もう二度とお兄ちゃんと呼ばれることが出来ないのだ
「死のう……」
そう言って顔を上げた時1通のメールが来ていた
あまりフレンド登録とかしていないのでメールなんて滅多に来なかった
誰からだと思いメールを見ると差出人は葵だった
「え!?」
そのメールを見ると六面体のクリスタルが出てきた
それに指で触れてみるとクリスタルが浮き光出した
「お兄ちゃん生きてる?」
クリスタルから紛れもない妹の声がした
「このクリスタルすごいんだよ!」
「録音したメッセージを自分で設定した時間帯とかに遅れるの」
「まぁ私が設定した時間は私がゲーム内から消えた数時間後なんだけどね」
「だからこれを聞いてるってことは死んじゃったってことだよね」
「私お兄ちゃんと結婚できたことすごく嬉しかった」
「お兄ちゃんは本当に優しくて私の自慢のお兄ちゃんだよ」
「このゲームが始まったとき本当は怖かった…でもねお兄ちゃんがいたから始まりの街出て前に歩き始めれたんだよ?」
「私が死んだら自分も死ぬってお兄ちゃんが言ってくれてすごく嬉しかった…でもねお兄ちゃんが死ぬの嫌だよ…」
「お願い…生きて…現実にもお母さんとお父さんが待ってるんだから」
「この録音したメッセージが届かないことを祈りたいな〜」
「じゃあそろそろさよならだね…」
「お兄ちゃん…大好き!」
クリスタルは徐々に光をなくしていきただの石ころみたいにコロッと机の上に落ちた
涙があふれ止まらなかった