第14章 脹相〜寝ぼけたことは利用しない〜
朝。
カーテンの隙間から差し込む光で、私はゆっくり目を覚ました。
「……ん」
身体を動かそうとした瞬間。
何か温かいものに触れた。
「……?」
眠ったまま手を伸ばす。
硬い。
それから、微かに呼吸する音。
「……え?」
ゆっくり目を開ける。
「…………」
目の前に脹相がいた。
「…………え?」
私は一瞬、状況が理解できなかった。
脹相はソファに座ったまま眠っている。
そして私は。
その肩に寄りかかっていた。
「……ええ!?」
思わず飛び起きる。
その声で脹相が目を覚ました。
「……朝か」
「ちょっと待って!」
私は慌てて距離を取る。
「何で脹相がいるの!?」
「昨日、帰ってきた」
「え!?」
「予定より早く終わった」
「でも泊まりって……」
「ああ。本来はその予定だった」
「じゃあ、昨日の夜に帰ってきたの?」
「ああ」
私は呆然とする。
「私、全然気づかなかった……」
「眠っていたからな」
「……」