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呪術廻戦〜脹相〜

第10章 脹相〜友達に紹介〜


「ねえ、脹相」

「何だ」

 休日の昼下がり。

 私はリビングでスマホを眺めながら、隣に座っている脹相に声をかけた。

「今日、友達が家に来るんだけど」

「ああ」

「脹相もいてくれない?」

「……俺が?」

「うん。紹介したいなって思って」

 脹相の動きが止まった。

「紹介……」

「そう。いつも話してる友達」

「……分かった」

 平静を装っている。

 けれど内心では、少しだけ緊張していた。

 〇〇の友達に会う。

 それはつまり。

 〇〇が普段、自分のことをどんなふうに話しているのかを知る機会でもある。

「変なこと言わないでね」

「俺は何も言わない」

「それが一番心配なんだけど」

「……」

 私は笑った。

「普通にしてれば大丈夫だよ」

「ああ」

 しばらくして。

 インターホンが鳴った。

「来た!」

 私は玄関へ走っていく。

「いらっしゃい!」

「お邪魔しまーす!」

 友達が入ってくる。

「久しぶり!」

「久しぶり!」

 私は嬉しそうに話していた。

 その後ろから脹相が姿を見せる。

「あ、脹相」

「……ああ」

 友達が脹相を見る。

 一瞬、目を丸くした。

「えっと……」

 私は笑って紹介する。

「脹相。今、一緒に住んでるの」

「初めまして」

 脹相は少し頭を下げた。

「初めまして。いつも話は聞いてるよ」

「……そうか」

 その言葉に、脹相の視線が一瞬だけ私へ向く。

「え、私なんか言ってた?」

「結構言ってるよ」

「何を!?」

「色々」

 私は慌てる。

「ちょっと待って、変なこと言ってないよね?」

「言ってないって」

 友達は笑う。

「ただ、脹相の話するとき楽しそうだなって思ってた」

「……」

 脹相が黙る。

 私の顔が少し熱くなる。

「そう?」

「うん」

 友達は脹相を見る。

「なんか安心した」

「何がだ」

「いや、もっと怖い人かと思ってた」

「……」

「でも普通に優しそう」

 脹相は少し困ったように目を伏せた。

「そう見えるなら、それでいい」

「ふふ」
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