第7章 それから
「お疲れ、付き添いありがとね」
子どもたちの頭をゴリゴリ撫でながら付き人に礼を言う
「悟様、お迎えありがとうございます。」
「このあとどうするの?」
「行きたいところがあるようなのでそちらにご一緒して帰ります」
「了解!じゃ、行こうか」
「お父様、東京駅面白いね。たくさん見るところがある」
「そーかぁ?」
「うん、あっちもこっちも…」
キャクターの店や心を引く施しのされた店舗なんかも複数ある。子どもには面白く見えるんだね
俺には天井が低くて早く抜けたいだけなんだけど……
「で、どこ行きたいの?」
『八○島シーパラダイス♪』
ふたり揃って声をあげる
ナビを入れて出発
車中下の子はずっとしゃべりっぱなし
面白おかしく話し続ける
上の子は車窓を眺めながら弟の話に耳だけ傾ける
真逆だね、面白い
「着いたよ〜イルカショーの時間迫ってるからそっちから行くよ」
『はーい』
いい返事
「しっかり教育してくれてるね、ありがと」
笑顔を向けると
「いえいえ…」
と恐縮してる
夏休み期間中で激混み
後ろの方で席を確保して無事ショーが見られた
ふたりとも口をぽかっと開けて集中して見つめてる
なんかくすぐったい…
巨大水槽やアクアドーム、水中エスカレーター子どもたちだけじゃなく俺も感動して東京に戻る
帰りはふたりともぐっすり眠り込んでいる
「☆☆☆たちは今どこにいるの?」
「軽井沢の別荘に滞在中だと伺ってます」
「子どもたちも別荘で過ごす予定?」
「そのように伺ってます」
「ふたりとも真逆の個性で面白いね」
「そうですね。わたしは身の回りのお世話をさせていただいてますのでその範疇でしかお伝えできませんが、お二人とも周りをよく見てらっしゃる。お兄様は『見て受け止めて考えて言葉にする』一方弟様は『見て感じて躊躇わず言葉にする』と言った感じでしょうか。行動も然りです。」
「よく見てくれているね。ちょうど個性の輪郭がはっきりしてくる年齢だからね、これからもよろしくね」
「はい、それぞれの個性を潰さないよう、行きすぎないよう見守らせていただきます」
「うん、いいね」
「ありがとう、お疲れ様。気をつけて帰ってね」
目を覚ました子どもたちが笑顔で見送る