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キセキ

第5章 手帳の余白


【Loves left in My Diary】

去年の8月に付き合い始めた彼

11月にその彼から手帳をもらった
おそろいでと言っていた
私は手帳にこだわりがあったので
はっきり言って、迷惑だった

2月にはよくケンカをするようになった
私はいつもイライラして彼に当たった
彼はいつも謝っていた
それに、なおさら腹が立った

5月には別れ話が出るようになった

7月に
会わなくなった

8月
私は、もらった手帳をまだ使っていた
一度使い始めたので
変えるのがメンドウだったから

8月の二週目の水曜日に
彼の字で
 青いインクで
「一年間付き合ってくれてありがとう」
と書いてあった

私は黙って白塗りした

12月
今年最後の週が終わった
次のページに

『君の好きなところ』
とあって、
10個くらい、私のいいところが書いてあった

その最後に
「もしもうまく行ってなかったとしても
 気にしないで
 きっと僕が悪いから」

そうだった
 彼はいつも、謝っていた

なぜか、私の頬に
涙が伝っていた
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