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緋色の誓い

第6章 因縁の終焉


「ならば、自分の剣で自分の正しさを証してみな」

「斗亜…」

剣心が名を呼ぶ。

「わかってるって…」

斗亜は刀を握り直す。

「ここでお前を潰さなきゃ…この国の全ての人間が、お前の糧になる」

「はは…」

志々雄は肩をすくめる。

「否定はしねぇさ」

焔を纏った剣先が、斗亜を真っ直ぐに指す。

「さあ…続けようか」

斗亜は一歩前に出た。

真剣な眼差しで、志々雄を真正面から見据える。

灼熱の闘場で、二人の剣が再びぶつかろうとしていた。

「いくぞ!!志々雄真実!!」

斗亜は歯を食いしばり、全身の力を振り絞って踏み込んだ。

傷口から血が滴り落ちるのも構わず、神速で距離を詰める。

「飛天御剣流――龍翔閃!!!」

刹那、斗亜の体が宙を舞う。

だが…。

ガシッ。

志々雄の左手が、斗亜の肩口をがっちりと掴んでいた。

龍翔閃の勢いを完全に殺し、そのまま止めてみせる。

「この技はな、新月村で既に見せてもらってる」

志々雄は口角を歪め、間近で斗亜を見下ろす。

「一度見せた技は、俺に効かねぇって…昔、言わなかったか?」

焔を纏う無限刃が、ゆっくりと揺れる。

「緋村斗亜…緋村抜刀斎…」

低く、嘲るような声。

「お前たちも、ここで俺の糧になるか」

次の瞬間だった。

志々雄は躊躇なく斗亜の肩口に噛みついた。

「う゛ああああああああああ!!!!」

肉が裂ける感触。

歯が食い込み、皮膚を引きちぎる。

「ッあ゛ぁぁぁぁぁぁ!!」

斗亜の喉から悲鳴が漏れる。

力が抜け、膝が崩れ、そのまま床に叩きつけられる。

ドサッ。

「…不味いな」

志々雄は口元についた血を、乱暴に拭う。

「毒にも薬にもなりそうにねぇ」

「ちくしょう…」

斗亜は震える手で肩を押さえ、よろめきながら立ち上がる。

血が指の隙間から溢れ落ちる。

かがり火の炎が、まるで闘いを煽るかのように激しく揺れた。
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