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緋色の誓い

第6章 因縁の終焉


通路の先、突き当たりに巨大な扉が見えてきた。

「行き止まり!!この向こうか!!!」

左之助が叫ぶと同時に、助走も付けずに扉へ突っ込む。

ゴッ。

鈍い衝撃音とともに、扉が破壊される。

中に踏み込むと、そこにはすでに由美が待っていた。

「遅いじゃないの。待ちくたびれたわよ」

由美は腕を組み、余裕のある笑みを浮かべる。

「志々雄様は闘場で待っているわ。ついてらっしゃい。」

「チッ…まあいいぜ。」

左之助が舌打ちしながら振り返る。

「行くぞ剣心!!斗亜!!」

「兄貴…大丈夫かよ!?」

斗亜の声に、左之助が振り返った瞬間だった。

床に、ぽたりと赤い雫が落ちる。

「おい…!」

「大丈夫でござる…」

剣心はそう答えるが、その声はわずかに震えている。

斗亜は一瞬だけ剣心を見ると、視線を逸らし、前へ出る。

「兄貴…安心しな…」

刀に手をかけ、低く告げる。

「志々雄は…この手で俺が斃す…。だから一切、手を出すなよ」

「斗亜…」

剣心が呼び止めるが、斗亜は振り返らない。

三人と由美は、やがて巨大な黒光りする扉の前に立った。

「この扉の向こうが、志々雄様専用の闘場…“大灼熱の間”よ」

由美は静かに告げる。

「これを開けたら最期…もう逃げ場はなくてよ」

そう言って、由美は扉に手をかける。

ゴゴゴゴゴゴゴ…。

重厚な音とともに、扉がゆっくりと開いていく。

「断崖絶壁の中腹の闘場…」

剣心が周囲を見渡す。

「確かに…逃げ場はないでござるな…」

「それよりこの臭いだ」

左之助が鼻を押さえる。

「この大層なかがり火…臭水を燃やしてやがるぜ」

ギギギ…。

最後の扉が完全に開かれた。

「志々雄…真実…」

闘場の中央。

灼熱の炎に照らされ、志々雄が悠然と立っている。

由美は彼の元へ歩み寄り、袖から懐中時計を取り出す。

「志々雄様…闘いに興じる余り、お忘れなく…どうかご自愛を…」

寂しげにそう告げると、志々雄は由美を引き寄せ、口付けを落とす。

「…十五分で片をつける」

志々雄はそう言い、ゆっくりと斗亜の前へ歩き出す。
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