第28章 選んだ未来
二人は場所を移して、少し開けたところにテントを張った。
夜は近くにシートを敷いて、山々を包む星空を眺めながらまったりする。
心地よい気候の中、あなたはルドガーの肩に寄りかかっていた。
「こうしてると、あの夜を思い出すねえ。ゲアト先生の庭園」
「そうだな。俺達が番になった、特別な夜だ。一生忘れないだろう」
そう言ってルドガーは、あなたの頬をそっと取り、顔を寄せる。
口づけをされて、二人は暗がりの明かりのもと、うっすら顔が染まった。
彼はあなたの首元の重なったネックレスに、瞳を細めて触れる。
獣の顔と、ピンク色の花。
自分たちはいつまでも一緒だと、象徴するものだ。
あなたも彼に優しい笑みを向け、彼の手を大事そうに握っていた。
「、お前に言わなければならないことがあるんだ」
「……なあに?」
聞き返すと、彼は少し真面目な顔になったのでドキリとした。
「俺はな、守護者にあることを聞いた。俺達の、寿命の話を」
「……えっ……」
あなたは言葉に詰まる。
急に胸が鼓動を鳴らし、喉をごくりと飲み込んだ。
――二人の、時間のこと。
今まで考えなかったわけではない。
でもどうしても、考えると不安がよぎっていた。