• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

巨体の人外に助けられて世話される話

第28章 選んだ未来


「う、うん。聞いてくれたんだね、ありがとう……どうだった?」

そんな大事なことを勇気をだして尋ねてくれたのだと、感謝する。
自分には怖くて出来なかったからだ。

「俺は魔獣で、寿命が魔族よりは少し短いが、数百年ぐらいあるんだ」
「⋯⋯そうなの?」

知らなかった事実に目を見開く。
ルドガーの時はまだまだ続くと知り、心から安堵して、嬉しくなった。

けれど同時に、自分のことを考えると胸がしめつけられる。

「ごめんね……私人間だから、きっと全然短いよね⋯⋯」

あなたの悲し気な眼差しに、ルドガーは首を勢いよく振る。

「違うんだ! そうじゃない。俺は、そこで守護者に聞いた。そうしたら守護者は、このことを俺からお前に言ってくれと言った」

彼はあることを話し始めた。真剣に、あなたの瞳を見つめながら。

「守護者はお前を魔界に連れてきて、俺のもとに送り出そうと決めたとき、お前の体を少し作り変えたらしい。……お前は人間で、魔族じゃない。体も強くはないし、普通の人間だ。⋯⋯でも、お前の寿命は、俺と同じぐらい生きられるようにしたと言っていた」

あなたの瞳は彼を映したまま、ぽろりと涙が落ちる。

「……ほんとうに……?」
「ああ、本当だ。」
「じゃあ私……ルドガーと一緒に、これからも長く生きられる……?」
「そうだ、一緒に長く生きていくんだぞ」

そう言って、がっしりと腕の中に抱き寄せてくれる。

あなたは安心して、目の前がぼやけていた。
景色もかすんで、彼の体温と濃い紫の空しか分からない。
/ 458ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp