第28章 選んだ未来
「うっ……嬉しいよ……っ……ありがとう……ありがとう……!」
「俺も嬉しいぞ……っ」
体を離したルドガーも、金色の瞳から涙が流れている。
あなたはそれを見て口元を震わせながら、指でそっと拭った。
「ふふっ……ルドガーがこうやって泣いたの、私の体がよくなった時ぶりに見たかも……」
「当然だ……! 俺は、お前が思う以上に、お前のことでいつも頭がいっぱいなんだ……!」
彼が力強く宣言して、またぎゅっと抱きしめてくる。
喜びの気持ちがあふれてきて、ルドガーの大きな体と愛が、いつもと同じく包みこんでくれた。
しばらくそうしていたが、あなたはその場に立ち上がる。
ルドガーは繋いだ手を伸ばしたまま、夜景に向かって片手を口元に添えるあなたを見上げた。
あなたは息を大きく吸い込み、「よしっ」と言う。
「この魔界で生きていくぞー!! ルドガーと一緒に!!」
出したこともないような大声で叫ぶと、ルドガーは「おおッ」とびっくりしていた。
「どうした急に、!」
「へへっ。気持ちいいよ! ルドガーもやるっ?」
誘うと彼も瞳を大きく輝かせた。
立ち上がり、大柄な体躯から轟くようなよく通る声が響いた。
「俺も一緒に生きていくぞ!! 、愛してるぞ!!」
「わぁっ! 声すごい! ⋯⋯嬉しい、私もあなたを愛してる! ルドガーは私の番だー!!」
呼応して叫ぶと、ルドガーはこれまでで一番嬉しそうな顔を見せ、満面の笑みを浮かべた。
そうして二人で手を繋ぎ、同じところを見つめる。
「俺達は魔界で最高の番だーー!!」
「番だー!!」
ルドガーとあなたの声は重なり合い、まるで世界から返事をもらったように、こだまして返ってきた。
彼はあなたを軽々と持ち上げて、腕に抱える。
二人は幸せそうな顔を近づけて、大切に大切に、キスを交わした。